手汗の病状がひどく重症の場合は、日々の何気ない作業も出来なくなります。
そのようなレベルの手汗治療には手術を行います。
この手術は腔鏡下胸部交感神経遮断術といい、ETSと言われます。
手汗疾患の原因として考えられる交感神経の過剰な働きを抑制するために神経を部分的に切り取るもので、大体20分から30分程の時間で終わります。
なので、手術の中ではまだ軽い方です。
メスを使って体を切り開くような大掛かりなものでもなく、内視鏡を使うことで切り開く部分を最小限にとどめて痛みも少なくさせます。
このように、手術と言っても皆さんが考えるような大きなものではなく、患者さんにかかる負担も少ないので、手汗や多汗症の治療の中でもよく行われる基本的な方法の一つになってきています。
ETSにより切り取られた交感神経の一部は再生することはないので、症状が重い人ほどその効果はより大きく実感できるでしょう。
ただし、この手術によって他にどのようなことが生じるのかは、ちゃんと知って覚悟しておかなければいけません。
手の発汗を抑えた場合、その分の汗を他から出そうとするので今まで感じなかった他の部分の発汗が多くなったと思うことがあります。
手術を受けた人から多く聞かれるのは、胸以下の体の各部位の汗が以前より増えたというものです。
また、手の発汗がなくなったのはいいものの、乾燥して指先がささくれたり割れたりするようになったといいます。
こういった症状は人によって違い、絶対にこの症状が出ると言い切れるものではありません。
手術を受ける際にはこうした症状も起こりうるという事実や、切り取った神経は元のようにならないことを納得したうえで医師としっかり話し合って決めてください。